2017年に造られ、作家自身が気に入って使っていたという作品。益子の鉄釉や薩摩筒茶碗を思わせる、鉄釉と灰釉による掛け分け茶碗は作家のオリジナル作品。小ぶりな筒型のボディに流れる鉄釉は様々な色合いに窯変し、正面の灰釉は色合いと貫入だけでこの上ない景色を作り上げている。大胆な土見せは、荒々しい土の質感と緋色に国焼の土との違いが垣間見える。高台、高台脇の激しさは尋常ではなく、またいわゆる絵画で言うキャンバスむき出しの塗り残しのような、はたまた風にさらされ朽ち果てた欧州の古城跡のようないわゆる「風化感」がたまらない。無作為で造られる井戸茶碗の端正なそれとはひと味もふた味も違う作家のオリジナリティが強く感じられ、そこにはしっかりと我々好みの「もののあはれ」的な美的感覚が存在している。ともすると民藝調になりがちな鉄釉だが、そことは一線を画す作品感がしっかりと感じられるあたり、やはりこの作家は凄まじいと言わざるを得ない凄みを備えた作品。
幅10.4cm/高さ9.0cm
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