森岡由利子さんの白磁作品が入荷いたしました
by 森一馬高野山の麓で美しい白磁を作る陶芸家、森岡由利子さんの作品が入荷いたしました。
李朝初期の作品に心惹かれるという由利子さん、当時の技法のままに、素焼きをせず釉薬を生掛けして作られた乳白色の白磁は、まさに光を吸い込む柔らかい肌を持っており、以前より李朝好きな筆者の心を鷲掴みにしていました。
「私の仕事は陶芸というよりも考古学に近いと思います。李朝を知るためにはまずは中国陶磁の歴史知らなければならない。そうやって歴史を研究し、知っていく中で自分の作品が出来上がっていく。」と仰る由利子さん。白磁を初めたきかっけは、「しげさん(旦那様で陶芸家の森岡成好さん)が焼締めやっていたから、私はそれと違うものを。」と悪戯っぽく笑いました。
この薪窯から美しい白磁が生み出される。
今や日本国内にとどまらず、中国や本場韓国でも人気の森岡由利子さん。色々と話している中で御縁を感じるエピソードが。実は由利子さん、筆者がアパレル時代から一緒に仕事をしていたコシノミチコさんのお母様、故・小篠綾子さんと深い仲だったとか。「ジュンコさんの紹介で知り合って、綾子さんには本当に良くしていただきました。岸和田から遠い所車で突然来られて、大阪までディナーに連れて行ってもらったり、とにかく私がこんな山の中で作陶していて心配してくださっていたのか、いつも気にかけていただいて、本当に大好きな方でした。」
まさかの御縁に驚きを隠せない筆者ですが、滞在した数時間の間にも、色々な人がお二人を手伝いに来たり、会いに来たり。帰り際にはとあるアーティストの方が、今日はお泊りで飲むんだと遊びに来られていました。「次はゆっくり遊びに来て、泊まって行ってね。」と成好さん。お二人のお人柄があまりに素敵だから、たくさんの人がここに集い、それがお二人の作陶の原動力になる。そんな良い気が流れる工房から生み出された素晴らしい作品を、是非ご高覧ください。