窯と土特別展「陶魂伝承~李朝編~」ご来場ありがとうございました
by 森一馬6月29,30日、ギャラリーがあります二子新地やよいの大広間にて、窯と土特別展「陶魂伝承~李朝編~」を開催いたしました。
今回は、李朝の流れを汲む当店所有の現代陶芸家の作品や古美術に、さらに懇意にしていただいているコレクターの方から預かっております李朝名品の数々を展示させていただきました。
予約制で開催いたしましたが、たくさんの方に来ていただき、「今後古美術も展開して欲しい」とのお声を頂戴しました。ギャラリーにてひっそりとやっておりました古美術ですが、今後少しずつ展開していきたいと思っております。
また、イベント翌日には特別展で展示した現代陶芸家の作品を撮影いたしました。今回三藤るいさんより素晴らしい作品を預かっておりましたので紹介させていただきます。
三藤るい 唐津茶碗
大ぶりでほのかに歪んだ造形に美しい色合い、ほんのりと白釉とカセが景色を作ったまさに王道の唐津茶碗。唐津には黒唐津や絵唐津等様々な作風がありますが、素材と焼きだけで魅せる唐津茶碗こそ最も格調高く、そして最も難しいと私は感じておりました。また唐津は古色をつけないため、あがったばかりの唐津茶碗はいわゆる無地のキャンバスそのままの状態。ここから育てていき茶渋や貫入が現れることで、いわゆる唐津の名碗や奥高麗のように変貌する姿が見える、、、そういった楽しみ方ができるのが、唐津の魅力の一つでもあります。こちら私自身が育ててみたいと心から思った作品でありましたが、安心してお預けできるお客様にお世話になることになりました。いつか育った姿を拝見できたらと思っております。
ということで、お越しいただきました皆様、ありがとうございました。
なかなか今回のような名品を展示できる機会を作るのは難しいかと思いますが、また何年か後にこのような展示ができるよう、少しずつ歩んでいけたらと思います。今後とも窯と土をどうぞよろしくお願いいたします!